高周波焼戻しは、焼入れ処理済みの被加工物の機械 的性質(靱性や延性など)を最適化する加熱処理で す。
誘導加熱は、速度の点で焼戻し炉に大きく勝ります。 焼戻し炉による処理が数時間を要するのに対し、誘導 加熱の場合は数分、場合によっては数秒で焼戻しが 完了します。また、高周波焼戻しは、工程に必要な部 品点数を最小限に抑えられるため、インライン統合に 最適です。加えて、個々の被加工物の品質管理も容易 です。さらに、高周波焼戻しステーションを統合すれ ば、所要床面積を抑えることもできます。
高周波焼戻しは、自動車業界において、シャフト、バ ー、ジョイントなどの表面焼入れ済み部品の焼戻しに 広く利用されています。また、チューブパイプ業界に おけるズブ焼入れ済みの被加工物の焼戻しにも利用 されています。高周波焼戻しは、焼入れステーション で行われる場合もあれば、1カ所または複数の焼戻し ステーションで行われる場合もあります。
焼入れは、EFD Inductionが最も得意とする応用分野の1つです。数千台におよぶ弊社の焼入れシステムは、自動車産業を中心とする世界中のお客様のサイトで稼働しています。